価格比較サイト大手、カカクコムが運営する人気グルメサイト「食べログ」で、金銭を受け取って飲食店に好意的な口コミを投稿するなどし、ランキングを上げようとする「やらせ業者」が水面下で活動していることが4日、分かった。同社は昨年末時点で39業者を特定。評価システムの改良など対策を強化し、悪質な業者に対しては法的措置も検討する。
関係者によると、やらせ業者は飲食店への訪問や電話などで食べログへの口コミ投稿を「営業」しているもよう。カカクコムは昨年1月からこうした業者を把握し、事実確認やサイト内で注意を呼びかけてきた。
食べログは利用者が投稿した飲食店への評価などを集計し、5点満点で点数を表示するほか、店に関する口コミなども紹介する仕組み。カカクコムは独自の評価システムを導入して不自然な投稿を排除したり、担当者による口コミの内容確認なども進めたりしているが「やらせ投稿を完全になくすのは難しい状況」(同社)という。
同サイトは昨年11月の利用者が約3200万人で、グルメサイトとしては国内最大規模。同社は今後も自社での対策を強化するほか、行政などと連携し不正行為の防止を徹底したい考えだ。