よく聞かれる質問の一つに「大崎さんはラーメンしか食べないんですか?」というのがある。
そりゃ、年間800杯も食べているとそう思われても仕方がない。しかし、そんなことはない。
フレンチもイタリアンも大好きでよく食べる。今回はそんな他の飲食の話。
「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」など、レストランの低価格戦争を仕掛けて話題になっている会社がある。社長はブックオフ創業者でその経営を退いた後、飲食業界に参入。いくつかの飲食店を立ち上げた後、「俺の~」シリーズが大当たり。
私もご多分に漏れず、「俺のフレンチ」に行ってみた。1回だけなので完全に把握できたかというとそうは思わないが、ある程度のことはわかった。百聞は一見にしかず、まずは食べてみることだ。
とにかく安い。味は抜群だとは思わないが、値段を考えると驚かされる。レストランはサービスや雰囲気も重要。そう思われてきた。しかし、この不景気の中、サービスや雰囲気は我慢して、安くうまいものを、というニーズは間違いなくあったのだ。
安いイタリアンといえば「サイゼリヤ」である。地道に成長している。そこで10年ぶりくらいに私も食べに行ってみた。スープ、サラダ、チキン、ドリア、ハンバーグなど7皿とグラスワインを1杯で2000円を切った。こちらも驚異的な安さだ。
ファミレス並みの広さと席数だったが、結構席は埋まっていた。繁盛している。
では、ラーメン業界はどうか? 低価格といえば「幸楽苑」と「日高屋」だ。中華そばは290円と390円。立ち食いそば並みの価格で店舗を増やしている。ラーメンマニアはめったに行かないが、私は年に1回以上は行くようにしている。何かと勉強になるからだ。
ラーメン専門店と比べるとターゲットがかなり違う。ラーメンの平均単価が700円から800円近い今、牛丼や讃岐うどんの競争と比べると「高い食べ物」になってしまった感がある。
しかし、ラーメン専門店店主の時間と手間のかけ方を見たり、聞いたりするとその値段は決して高くないと思う。