20年で解けた氷、4兆トン…1センチ海面上昇
【ワシントン=中島達雄】南極と北半球のグリーンランドの氷床が最近20年間で計4兆2600億トン解けるなどして減少し、 地球全体で約1センチの海面上昇を引き起こしたと、英リーズ大や米航空宇宙局(NASA)などの国際チームが分析し、 30日付の米科学誌「サイエンス」に発表した。
チームは世界各国の10基の人工衛星が観測した氷床の高さや重力などの記録を詳細に分析、1992年から2011年 までの氷床の重さの変化を調べた。その結果、グリーンランドでは2兆9400億トン、南極では1兆3200億トンの氷が 失われたことがわかった。地球温暖化の影響とみられる。
減少した氷は、地球の平均海水面を1・11センチ上昇させる量に相当する。最近20年間の海面上昇幅の約5分の1にあたる。
氷床の減少は国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2007年に指摘していたが、その量や海面上昇への影響は明らかになっていなかった。
(2012年11月30日18時06分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20121130-OYT1T00756.htm
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