3万人の有権者が下した最終決断は、予想を大幅に上回る自民の圧勝、維新の躍進、そして民主消滅だった。
国民を欺いてきた民主党も遅まきながら気付いたはずだ。有権者を舐めてはいけない、と。
11月28日水曜日の午後3時40分、福岡市役所前広場。野田佳彦総理が予定より40分以上遅れて姿を見せ、 かすれた声で「こんにちは」と呼びかける。それに応えて拍手をするのは関係者ばかりで、 第一声を聞いただけでかなりの数の聴衆がその場を離れた。
「今日見るのが、総理として最後だろうから。最後の姿くらい見とこうかと」
友人たちと来ていた50代女性の一言が、けっして多いとは言えない観衆の気持ちを代弁していた。
20分ほどの演説の間にも、その場を離れる人は後を絶たない。最後もやはり関係者の拍手に送られて、 その場を後にした野田総理に声援が飛ぶことはなく、演説開始時点から3分の2ほどに減ってしまった 観衆の静まりかえった様子が、かえって民主党政権に対する失望の深さを表していた。
12・16総選挙を前に、野田総理をはじめとした民主党議員たちも、逆風の強さを日々感じていることだろう。
だが、ここまで有権者の怒りが凄まじいとは思いもよらなかったはずだ。
小選挙区で民主党が得られる議席、わずか5。
本誌は11月23日~26日の4日間にわたって、全国300の衆院選小選挙区から各100人、 合計3万人の有権者に「次期総選挙でどの党の候補者に投票するか」などを聞いた。
上からの表に各選挙区ごとのナマ数字を記したが、その結果はあまりに衝撃的なだった。
詳細な結果を紹介する前に、簡単にこの調査について触れておく。調査は民間調査会社がインターネットを使って行った。
安倍晋三総裁が「ネトウヨ」と呼ばれる人たちの間で絶大な支持を受けているが、 本調査では特定候補の支持者が一人で複数回投票することができないようになっており、回答者の男女比はほぼ五分五分。
下は20歳から上は80代まで幅広く回答を集め、平均年齢は43.3歳だった。
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